登壇資料は、読むだけで完結する説明書とは使われ方が違います。
聞き手は声を聞きながら画面を見ており、ページを自分の速さで戻せるとは限りません。
このコースでは、架空の社内勉強会を題材に、説明10分のスライド10枚と発表原稿を作ります。
最初に聞き手が持ち帰る行動と時間の枠を決め、制作環境を準備します。
きれいな画面を先に作るのではなく、何のために見せるかを整理する段階です。
この記事で学ぶこと
- 聞き手が知ることとできることを分ける。
- 発表10分と質疑2分の枠を確認する。
- 作業フォルダと教材を準備する。
聞き手の出発点を具体的にする
聞き手の出発点は、職種や年齢だけでなく、今できることと困っている場面で書きます。
「会社員向け」では、どの言葉を説明する必要があるか決まりません。
配布した登壇条件では、初めて定例会議の進行を担当する人を想定しています。
議事メモは取れる一方、会議の最後に次の行動を整理する方法は初めて学ぶ設定です。
元情報R1には、終了後に誰が動くかを聞き直すことや、長い議事メモから決定事項を見つけにくいという架空の発言があります。
この場面を入口にすれば、聞き手が自分の困りごとと結び付けられます。
逆に、会議制度全体の話から始めると、今回の短い発表で解く問いが広がります。
制作シートへ「既にできること」「まだ迷うこと」「使う場面」の三つを記入してください。
迷うことを、担当者の能力不足といった原因に置き換えないようにします。
R1に書かれていない原因や発生回数は未確認です。
発言と自分の解釈を分けると、説明する範囲を安全に決められます。
実際の登壇に置き換える場合は、主催者へ参加者の経験や期待を確かめます。
参加者の理解度が混在しているなら、初めての人に必要な言葉を説明し、詳しい人向けの補足は質疑へ回すなどの調整をします。
AIが作った人物像を、実際の参加者調査として扱ってはいけません。
持ち帰る行動を一つに絞る
発表の到達点は、「会議について理解する」のような広い言葉から、確認できる行動へ具体化します。
今回なら、聞き手が決定事項・担当・期限の三項目を説明でき、次の定例会議で確認を試すか判断できる状態です。
資料を見た直後の理解と、その後の職場での実行を分けて考えます。
中心に置く提案は、会議の最後の2分を三項目の確認へ割り当てることです。
これは教材上の運用提案であり、2分で必ず終わる方法でも、実施すれば全員の理解が揃うという保証でもありません。
うまくいかない条件も話せるよう、未決事項や担当者の合意を内容に含めます。
到達点を一文で書いたら、入れたい話題を照合します。
議事録アプリの比較は興味深くても、三項目の確認を試すという行動には必須ではありません。
残す理由を説明できない話題は別の資料へ移します。
削ることは知識を軽視することではなく、今回の聞き手が進む順番を選ぶ作業です。
完成時には「三項目は何か」「決まらないときはどうするか」「次に何を試すか」を聞き手役へ尋ねます。
感想が好意的だっただけでは、到達点を確かめたことになりません。
質問はここで決めておくと、後から見栄えだけで完成を判断するのを防げます。
説明と質疑の時間を分ける
配布条件B1は説明10分、質疑2分、合計12分です。
スライド10枚を作る時間配分では、説明部分の600秒を使います。
質疑120秒を説明へ借りると、最後に聞き手が疑問を確かめる時間がなくなります。
表紙の挨拶やページを切り替える時間、問いかけ後に待つ時間も説明600秒の中に含めます。
10枚だから各1分と均等にする必要はありません。
冒頭の約束は短く、具体例を比べるページは長めにするなど、理解に必要な時間に差を付けます。
第3レッスンではページごとの秒数を合計しますが、この段階では合計の上限と質疑の枠を制作シートへ記録してください。
実際のイベントでは、登壇枠に主催者の紹介が含まれるか、質疑を誰が進行するか、終了を知らせる合図があるかも確認します。
未回答なら「未確認」と残します。
今回の架空条件を自分の登壇へそのまま移し、主催者が了承したものとして扱わないでください。
AIへ「10分の原稿」と頼んでも、声の速さや間、操作の時間までは実測できません。
生成された文字数は最初の見積りにすぎず、発表時間の証拠にはなりません。
最終的には自分の声で通して測り、超過したら理由や例の重複を削ります。
早口だけで収めようとしないことが判断の基準です。
投影資料と配布資料を区別する
投影資料の役割は、話している論点や比較対象を、その場の聞き手が見失わないようにすることです。
詳しい説明をすべて載せると、画面の文章を読む時間と、声を聞く時間が競合します。
今回の完成見本は投影用HTMLを中心にし、理由や補足は別の発表原稿へ分けます。
たとえば三項目の説明ページには「決定事項・担当・期限」と短い問いを表示し、なぜ本人へ確認するのかを口頭で話します。
ただし、未決事項を決定済みにしないなど、意味を変える条件まで画面から消してはいけません。
短さと正確さを両立させるため、条件を扱う専用ページも用意します。
配布するPDFは、この投影資料を書き出した予備版です。
声の説明が自動で加わるわけではなく、PDFだけで自習用の長文教材になるわけでもありません。
後日読む人への詳しい資料が必要なら、用途を確認して別途説明を加えます。
今回は発表原稿も教材として渡し、画面との役割の違いを学びます。
HTMLとはブラウザーで開くファイル形式です。
完成見本には文字編集と保存の操作があり、発表原稿の表示も切り替えられます。
原稿を表示したまま画面共有すると聞き手にも見えるため、投影前に必ず隠します。
別画面へ自動で原稿だけを出す機能ではないことを押さえてください。
制作環境と無料教材を準備する
このコースはPCのCodexとブラウザーを使う制作手順です。
教材費は0円ですが、AIの利用条件や上限は別です。
公式クイックスタートで利用できる環境とログイン方法を確認してください。
生成の途中で利用枠に達した場合は作業を保存し、再開できる時点で続けます。
追加購入は基本課題の完成条件に含めません。
無料配布ZIPを展開し、「はじめに.html」をブラウザーで開きます。
登壇条件と元情報、制作シート、工程別の指示文、失敗修正例、完成見本へ進めます。
見るだけのHTML版と、AIへ渡したり書き足したりするテキスト版があります。
制作シートの閲覧ページに入力欄があるわけではありません。
PCに「登壇資料練習」フォルダを作り、中へinputs、work、outputsの三つを用意します。
inputsは元情報、workは途中の整理、outputsは完成ファイルの置き場です。
「登壇条件と元情報.md」をinputsへコピーします。
.mdはテキストの保存形式で、Codexへファイルの場所を示して読み書きしてもらえます。
Codexでこの練習フォルダを開き、指示文の第1工程を送ります。
AIが保存したと言っても、workにファイルがあるか実物を確認してください。
保存されていなければ、出力先を再指定して保存を依頼します。
実在の会議録へ置き換える場合は、社内の共有範囲とAIへ入力できる情報を先に確かめます。
実践課題
実践課題:登壇条件を一枚にまとめる
登壇条件と元情報、制作シートを用意します。
聞き手が既にできること、困っている場面、発表後に取ってほしい行動を記入してください。
説明10分と質疑2分を分け、対象外の話題も残します。
練習フォルダを作り、第1工程の指示でwork/登壇設計.mdへ保存します。
自分の登壇の情報を使う場合も、主催者へ確認していない点は未確認のまま分けてください。
- 登壇条件と聞き手の困りごとを読む。
- 持ち帰る行動を一文で決める。
- 教材を作業フォルダへ保存する。
架空例の到達点は「三項目を説明でき、次の定例会議で終わりの2分の確認を試すか判断できる」です。
自己確認は、聞き手の出発点が具体的か、質疑の時間を説明へ含めていないか、保存したファイルが開けるかの三つです。
AIが考えた推測と配布条件を混ぜていないかも読み直します。
まだ完成見本の文言を自分の名前へ置き換える必要はありません。
自己確認
- 聞き手が知ることとできることを分ける。
- 発表10分と質疑2分の枠を確認する。
- 作業フォルダと教材を準備する。
まとめ
聞き手の困りごとと持ち帰る行動を決め、説明と質疑の時間を分けました。
投影する画面、口頭の説明、予備PDFは役割が異なります。
生成を始める前に、この条件と作業フォルダをそろえてください。
今回の10分・10枚は練習の条件であり、すべての登壇に適した枚数ではありません。
次は、主張を支える材料と、説明用の架空例を整理します。
- 聞き手が知ることとできることを分ける。
- 発表10分と質疑2分の枠を確認する。
- 作業フォルダと教材を準備する。






