アクセス数、クリック率、申込み数など、多くの数字を確認します。
数字が増えるほど、どこを改善すべきか分からなくなることがあります。
顧客の行動順に並べると、最初に直すべき詰まりが見つかります。
この記事で持ち帰ること
この記事では、考え方を知るだけでなく、自分の仕事で一度試せる状態まで進めます。読みながら、いま困っている場面を一つ思い浮かべてください。
- 届いたか
- 内容を理解したか
- 行動したか
- 成果につながったか
先に、この記事の結論
数字は、次の四段階に分けて見ます。
- 届いたか
- 内容を理解したか
- 行動したか
- 成果につながったか
1. 入口の数字を見る
まず、対象者に届いているかを見ます。表示や訪問が少ないなら、内容を改善する前にテーマや届け方を見直します。
入口表示数、検索からの訪問、SNSからの訪問、メール開封
2. 次の行動までを見る
訪問があっても、記事を読まない、行動案内を押さないなら、課題と提案の接続に問題があるかもしれません。段階ごとに分けて見ます。
一つの数字だけ
- アクセス数だけ見る
- 売上だけ見る
- 前月比だけ見る
流れで見る
- 訪問→読了→クリック
- クリック→相談→成約
- 段階ごとの落ち幅
3. 改善は一つずつ試す
複数の場所を同時に変えると、何が効いたか分かりません。いちばん大きく落ちている段階から、一つの仮説を試してください。
| 詰まり | 最初の改善 |
|---|---|
| 訪問が少ない | テーマと入口の訴求を見直す |
| 読了が少ない | 冒頭と構成を見直す |
| クリックが少ない | 行動案内と提案の一致を確認する |
| 成約が少ない | 相談内容と提案を確認する |
3つの基準を、実務でどう使い分けるか
ここまでの要点は、三つを同時に満たすための標語ではありません。作業の段階ごとに使う判断基準です。順番を飛ばすと、手段だけが増え、何を改善したのか分からなくなります。
1. 届いたか
顧客の課題を事実で確かめる観点です。欲しいかという意見だけでなく、直近の行動、使った時間や費用、代わりに選んだ方法を確認します。
「届いたか」を確認するときは、判断を一文で書きます。根拠にした事実も隣へ置くと、別の選択肢と比べるときに迷いません。
2. 内容を理解したか
商品が生む変化を決める観点です。機能を並べず、顧客が何を早く、正確に、迷わずできるようになるかを書きます。対象外の顧客も明記してください。
「内容を理解したか」を確認するときは、判断を一文で書きます。根拠にした事実も隣へ置くと、別の選択肢と比べるときに迷いません。
3. 行動したか
購入までの詰まりを特定する観点です。閲覧、理解、比較、相談、購入を分け、最も大きく減る一地点を直します。全体を同時に変えると原因を追えません。
「行動したか」を確認するときは、判断を一文で書きます。根拠にした事実も隣へ置くと、別の選択肢と比べるときに迷いません。
変更前と変更後の間にある判断
変更前アクセス数だけ見る。売上だけ見る。前月比だけ見る
変更後訪問→読了→クリック。クリック→相談→成約。段階ごとの落ち幅
重要なのは、変更後の表現をそのまままねることではありません。何が曖昧だったために判断できず、どの情報を加えたことで次の行動を選べるようになったかを読み取ります。
自分の仕事へ置き換えるときは、固有名詞や数字だけを差し替えません。相手の状況、止まっている理由、決める必要があることを先に書き換えてください。
変更後の案が長くなった場合は、目的に直接関係しない説明を削ります。短さを優先するのではなく、判断に必要な情報だけが残っている状態を目指します。
手順ごとの確認点
「マーケティングの数字は、入口から順に見る」を実務で使うときは、次の手順を一度に終わらせません。各段階で短い記録を残すと、途中で迷っても一つ前の判断へ戻れます。
入口から成約までの段階を書く
最初の作業では、対象と出力を一文で書きます。固有の業務名、相手、利用場面のどれかが入っていると、次の手順で迷いません。
各段階の数字を一つずつ置く
二つ目の作業では、選んだ内容と理由を並べます。別の案を採用しなかった理由も一言残すと、判断基準が明確になります。
最も落ちている段階を特定する
三つ目の作業では、今回扱う範囲を固定します。追加したくなった内容は別のメモへ移し、最初に決めた目的から外れないように進めてください。
原因の仮説を一つ書く
四つ目の作業では、変更前と同じ条件で結果を確認します。差がなければ、対象の選び方と変更内容のどちらを見直すか決めます。
一つの改善を試して変化を記録する
最後の作業では、今回だけ通用した条件と、次回も使える判断を分けます。使える条件と使わない条件の両方を残してください。
結果が出ないときは、どこへ戻るか
閲覧数だけ増える
発信テーマと商品の約束が離れています。記事で扱う課題が、次に示す商品や相談で解決できるかを確認してください。
相談は来るが成約しない
対象者、価格、提供範囲のどれかが相談前に伝わっていません。相談で繰り返し出る質問を、導線の手前へ移します。
改善点を決められない
認知から購入までを一つの数字で見ないでください。段階ごとの人数を並べ、減少が最も大きい場所だけを改善します。
失敗は、最初からすべてやり直す合図ではありません。対象、根拠、変更、確認のうち、記録が途切れた場所だけへ戻ると改善を続けられます。
実践課題の完成条件
課題は「自分の導線を数字の流れにします。」です。資料を作っただけでは完了にしません。次の四項目を第三者が読み取れる状態まで整えます。
- 誰の、どの業務や場面を扱ったかが一文で分かる
- 変更前の事実と、困っていた理由が分かれている
- 今回変えた箇所と、その判断理由が対応している
- 結果を確認する数字、行動、完成状態のどれかがある
説明を加えないと伝わらない場合は、情報量を増やす前に順番を見直します。第三者が「何を見て、何を変え、どう確かめるか」を説明できれば合格です。
仕事で使うときの確認順
一度にすべてを変える必要はありません。次の順番で確認すると、どこを直したかと、その変更が効いたかを追いやすくなります。
- いま困っている人、業務、場面を一つに絞る
- 変更前の状態を、数字または観察できる行動で残す
- この記事の判断基準を一つだけ使って変更する
- 同じ条件で変更後を確認し、次に残す改善を決める
よくある失敗
知識を増やすこと自体を目的にすると、実務は変わりません。また、複数の改善を同時に行うと、何が結果へ影響したか分からなくなります。最初は一つの場面、一つの変更、一つの確認指標に絞ってください。
実践課題
自分の導線を数字の流れにします。
- 入口から成約までの段階を書く
- 各段階の数字を一つずつ置く
- 最も落ちている段階を特定する
- 原因の仮説を一つ書く
- 一つの改善を試して変化を記録する
課題を終えたら確認すること
完成物を一人に見せ、説明を足さなくても要点と次の行動が伝わるかを聞きます。伝わらなかった箇所は、情報を足す前に、順番と具体例を見直してください。
まとめ
数字は、評価のためだけに見るものではありません。顧客の流れに沿って見ると、次に直す場所を一つに絞れます。
- 届いたか
- 内容を理解したか
- 行動したか
- 成果につながったか

